山一証券破綻の深層

◇天気、晴れ

12月としては季節はずれの暖かさ..

日曜日夜にNHKの日曜美術館を見た後に続けて「山一証券破綻の深層」というドキュメンタリー番組を見ました。一つの企業がなぜ廃業に追い込まれるまで問題を放置したのか、そして東芝とか駿河銀行とか、それに近いスキャンダルが今もなお続いているのかという番組の問いかけでした。

関西に帰省するときの電車の中で丸山真男の「日本の思想(岩波新書)」を読んだのですが、学生時代には難しくて読めずに「タコツボ」という言葉だけが記憶に残った本、今回はなんとか読めました。「日本の思想」は欧米のキリスト教に代表されるような社会野基盤となる思想がなく、時代を通じて雑多な思想が混在していて、人々が横のつながりなく「タコツボ」化する傾向がある、そのため価値観を共有しない社会メンバーを束ねるためには無限責任を負う存在が必要で、その無限責任が裏返しになって「無責任」となるということです。

番組での「証言」を聞くと山一証券も「山一」という「タコツボ」の中で経営者が聞く耳を持たず無責任となり会社を滅ぼしたということかと。番組を見ていて、「失敗の本質(中公文庫)」で読んだ日本軍の話も無責任組織の典型として思いだしました。

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