2ヶ月ぶりに中央市

◇天気、晴れ

ほぼ2ヶ月ぶりに中央市に行くということで、出品する荷物を積んで8時に追分を出発。秋晴れの中を上信越から関越道と進むと埼玉県くらいになるともう田んぼの稲穂が黄色になっていました。10時半に古書会館に到着。荷物を下ろしたあと、靖国通りから入った路地にある定食屋さんで親子丼のランチ。

秋は本のイベントが多いせいか今日は全体の荷物が少なめでした。久々に市場に来たので、夏の市場の状況も聞いたのですが、全般に取引量は少なめだったみたいです。やはり、ネットで取引する古本屋が増えて、市場での取引が減っていることが原因と思われます。また、本を買う一般の人も古本屋に本を売らずに、自らヤフオクやアマゾンで本を売ることが多くなっていて、古本屋のパラダイムが大きく変わろうとしています。

しかし、個人で少量の本をこずかい稼ぎでネット売買するのならともかく、古本屋としてインターネットのみでコンスタントに取引するのは労働負担が大きいのも事実。古本屋の中にはネットや目録で売る高めの本以外は即売会で100円〜200円の均一本としてダンピング処分する傾向が加速しています。今日も古書会館にそのような均一本セールスのチラシが置いてありました。

これでは、いくら古本屋が店で頑張って商売をしようとしても、顧客は展示会やアマゾンでダンピングが行われているのを知っているので、町の古本屋で本を買うのはやめて行くでしょう。また顧客は「そのような古本屋は買取値が低い」ことも知っているので、ますます自らネット売買をしたいと思うでしょう。昨今、町の古本屋がどんどん閉店していますが、すべてを成り行きにまかせておけば、アダム・スミスの「神の手」=自由競争は不幸な結果をもたらすこともあるので心配です。店を大事に考える古本屋はいかにこの不幸な流れに対応していくか?

さて、今日の市場、結局、出品した7品のうち、落札は4品で3品が残念ながら売れ残り。買い物も不調で、文庫と絵本の小さな束がひとつずつ、それと単行本の安い大山が一品。売れ残りの品物+買った大山を車に積むと、行きと帰りの荷物の量はあまり変わらずで少しがっかり、One Of These Daysという感じの一日でした。また明日から頑張ります。