灰色の世界

◇天気、晴れ。

快晴の朝。今朝、電話代が未払いになっているという手紙が届いたのだが、どうも過去の請求書の手紙が書類や手紙の山に沈没していたみたい。朝一番で国道沿いのコンビニに行って支払手続き。そのあと、店に行きネット注文本の梱包→郵便局。店に戻り、夕方まで本の整理。

毎日どうやって古本屋を切り盛りしていくかということを考えない日はないのだが、昨晩、ブログ散歩をしていると、高円寺の西部古書会館で「大均一祭」という古本市があったことを知り背筋が寒くなる。多様性こそが古本の魅力なのに、全部の本が均一とは。

先日、本の世界の人が古本については均一一辺倒ということを知ってがっくりきたところだが、買う人ならいざ知らず、古本を売る方の古本屋が均一だけ売るというのは自殺行為と思わずにはいられない。古本が全部均一であれば、掘り出しとか、店中で良本に出会う喜びもなくなる。均一本は自分も好きだが、均一しか買わないとか全部均一本というのは古本の世界とは違う、春夏秋冬も喜怒哀楽もなにも感覚がない灰色の世界だと思う。それはアマゾンやブックオフしか本屋が存在せず、全部の本が内容や装丁などにかかわらず均一本しか存在しないという世界ではなかろうか。経済的にもダンピングという反社会的行為だ。本を禁止するブラッドベリの「華氏451度」の世界、「昔、古本屋という業種があった」と言われるような時に自分たちはかなり接近しているような気がしたのは自分だけであろうか?植草甚一が楽しんだような古本屋巡りをして古本を楽しむ人が激減しているとおもわれる現在、日本の古本屋が絶滅危惧種であることだけは間違いないと思います。新着アップ5冊。