ひたすら本を棚に補充する作業

◇天気、雨

GW最終日、朝からの雨で新緑がぐんぐんと進んでいくのを感じます。祭りの後の静けさという感じですが11時前に店を開ける。気温はそれほど低くはないのですが雨も降っているのでストーブをつけました。GW中にだいぶ棚がすいたのでひたすら本を棚に補充する作業。作業をしているとお客様が来て「静かだネ」という、こちらも笑って「静かです」と応える。追分にいつもの静かさが戻ってきました。定刻の5時に閉店、東京の下宿に帰る息子を軽井沢駅に送ったのですが、GW中の渋滞が嘘のように空いていました。

夕方に来ていただいたお客様が岩波文庫トーマス・マン「ブッデンブロオク一家」を探しているという。岩波文庫はなかったのですが河出書房の世界文学全集の端本があったのでお買い上げ。値段も世界文学全集の端本の方が文庫より安いのです。

岩波文庫と言えば、今「岩波文庫赤帯を読む」を読んでいるのだが、面白い。古本は読むのはもちろん面白いのだが集めるのも面白くて、この著者は「岩波文庫」の赤帯を見事に集めている。古本の値段についても、どういう値段の本をどのような古本屋で買うのかという方針も合理的で説得力がある。最近は古本好きで100円均一しか買わない人が(残念ながら)増えている。100円本だけを買っていると時間的にも経済的にも不効率と思うのだが、この著者の古本の買い方は効率的で感心しました。古本屋としてこのような蒐集家のニーズに応えたいと思わせる本です。ちょうど岩波文庫を整理中なので大いに参考になります。新着アップ7冊。