まず古本を楽しむ

◇天気、晴れ

久々に気温が緩んで日中は暖かく感じる一日となりました。クリスマスイブですが追分はクリスマスとは無縁でイルミネーションはありません。店も閑散で夜に読書でもゆっくりしたいと思い、早めに閉店して山小屋に戻りました。

読書といえば年末・年始に関西に帰省するということで、最近「関西古本探検」という本を読了。この著者の本を読むのは自分としては初めてですが、古本を資料にしてマイナーな著書・出版社を掘り起こすというエッセイは面白かったです。

ただし、著者は関西を中心に古本好きに人気のある人なので残念に思ったことを正直に書くと、「古本を均一本で拾った」というような記述がアチコチにあり、その影響力を考えると、本を安く買うということを自慢して文章に書くというのはあまり感心できないと思いました。本自体は面白かったので古本をまず値段を尺度に探究するという姿勢は残念としか言いようがない。

関西には均一本で古本を買うことに執念を燃やすY氏も有名だが、このY氏は今年なんと「古本屋」に転身した。京都に行く機会があれば本棚を見てみたいが、古本屋は高く買って安く売るのが基本スタンスであるべきなので、古本屋になっても本を安く買うことに執着すれば「ダブルバインド」というか、「ジキルとハイド」状態で古本を楽しむことは難しくなるのではないだろうか。古本の値段は一旦カッコに入れて、まず古本を楽しむ術をもっとアピールしてもらいたいと思う。新着アップ8冊。