フィルターの役割

◇天気、晴れ

ここ2〜3日朝晩は秋の気配が強くなっています。昨日と今日と古本屋の方も少し静けさが戻ってきましたが、夏のマラソン営業もあと5日、最後まで頑張りたいと思います。

夏のマラソン営業期間中は、自分で本棚に並べたのを忘れたような思わぬ本が時々売れて、あらためて感心したりすることがよくありました。思うに本が読まれ、そしてその読まれた本を古本屋がまた選んで売るという行為は、時間をかけて本を選ぶというフィルターの役割をしていることかと。

雨が時間をかけて地下水となり、最後に湧水となるイメージです。このフィルターの役割は、一人の書店員、あるいは批評家、書評家、あるいは読者、あるいは新刊書店、あるいは古本屋が個別で行う行為ではなく、集団の知恵で、しかも時間が必要でもあると思います。

先日、古書組合が大事とこの日記に書きましたが、本が土石流のように大量出版され消費される時代で、あるいは電子本となって電脳空間が埋め尽くされる時に、ゆったりと時間をかけて古本を売っている古本屋の集団である古書組合にしかできない役割はこのフィルターの役割ではないかと思うのです。新着アップ6冊。