高くもなく安くもない

◇天気、晴れ

朝方は穏やかに晴れていたのですが夕方になって木枯らしのような風が吹いて枯葉が舞いあがっています、夜は小雪も舞うという予報です。

今日は買取が地元追分で1件ありました。お宅へ伺うと段ボールで5箱です、が、箱の中を見ますと残念ながら高く買取れる本はほとんどありません。そのことを告げたら、お客様も「では捨てるしかないですネ」と言われます。

そう聞きますと本と言うのは本当に捨てるのが難しいです。一応保存状態が良いし、私も昔読んで大好きだった本も散見されます。読むには面白い本もたくさんあるので少額ですがお支払をして店に持ち帰ってきました。

店頭の均一本などで本好きの人が持って行ってくれればと思います。今は本の相場が下がっていて本の受難の時代です。古本屋としては相場にかかわらず、売買で一定の鞘(マージン)をもらえれば十分なのですが、本を売る人にとっては本の値段は高い方がよい。

よく誠実買取などと古本屋は宣伝しますが、ネット社会になって古本の相場がネットで調べることができるわけですから、他店より高くというか相場より高く本を買取ることはできません、あくまで相場通りの値段での取引となります。

まさに古本が株や為替と同じように相場価格で取引されているわけです。ソニーの株が3000円だと思っていても、相場が1000円ならば1000円でしか売れないわけです。

一方、買いたい人は3000円と思っている本を1000円で(安く)買えるわけですから嬉しいということになります。しかし、すぐ3000円では売れないので当分保有する覚悟で買うことにはなりますが。

そう考えてくると、本をたくさん買ったり売ったりする人は、本の値段は高い方がよいか、それとも安い方がよいか。禅問答になりますが、今日のように本の買取があるたびに思うことは、もう少し本の相場は高いほうがよいのではないかというのが古本屋をやっていて正直感じます。新着アップ9冊