TPPの問題

◇天気、晴れ

月曜日ですが今日は古典会という大市の準備のため通常の市場は休み、ということで東京へは行かず店で本の整理を続ける一日でした。

TPPの問題を理解するのに現在の古本の問題が参考になると思います。アマゾンのマケートプレースの登場により古本は株や為替と同じように取引されるようになりました。

株や為替がコンピュータープログラムで取引されるのと同じように、古本もアマゾンでは古本が投機の対象になってコンピュータープログラムで取引されます、そしてインターネットでは、商売は値段でしか競争ができないため、必然的に値下げ競争が行われます。

その価格競争の結果、今や新刊本のほとんどが1〜2ヵ月もしないうちに定価の半額以下になり、数か月もすれば値段が1円に収束する本が続出しています。

愚かな競争が、本の仕事に従事する関係者、作家・ライター・出版社・取次・新刊本屋・古本屋のすべてを経済的に困難な状況に追いやっているのです。

もしTPPに日本が参加すれば、農業だけでなくすべての産業で同じことが起こることは容易に想像できます、韓国と競争するという自動車・電器などの業界も、仁義なき値下げ競争を覚悟しなくてはいけません。自動車がテレビが、牛丼と同じような値下げ競争に突入するわけです。そのような値下げ競争が生活を豊かにするでしょうか。新着アップ5冊