今の十分の一以下に

◇天気、晴れ

今日は本の仕事を早めに切り上げて夕方はテレビでサッカー観戦、究極のアウェイということで負けは仕方ないか。

昨日の日記でTPPの問題提起をしましたが、資本主義の先進国であるアメリカやイギリスでは古本屋はどうなっているのでしょうか。私が家族旅行でイギリスと調査の請負仕事でニューヨークへ行ったのが3年前、そのときにした古本屋巡りの印象を少し書きます。

まずロンドン/ニューヨークともに古本の値段は日本より高いです。そしてロンドンではチャリング・クロス、ニューヨークではストランドのあるソーホー地区などが有名ですが、ロンドン/ニューヨークともにブラっと入れる古本屋の数は少ないです。古書店リストを見ると古本屋の数はまずまずあるのですが、アポイントオンリーの店が多い。

これを説明する理由ですが、経済の法則が制限なく働く資本主義大国では、古本屋は実店舗で本を売ることは商売として難しいということかと思ました。日本でも急速に実店舗で営業する古本屋さんが減っています、一方ネット販売専業の古本屋さんは増えている。

最近の本好きの人は残念ながら、ブックオフか即売会(東京の高円寺とか京都の知恩寺など)でも安い本しか買わず、古本屋に行っても「古本浴」といって店内では何も買わず均一台で拾う話が多い状況かと思います。

ということは古本屋として生計をたてていくための防衛策は、店を閉めてネット販売専業かアポイントオンリーの店にせざるを得ない。私の直観では、東京でも古本屋の数はこれから10年以内くらいでロンドン/ニューヨークと同じように今の十分の一以下になるかと思います。

自分としては今のうちにできるだけ古本屋巡りをしたいと思っていて、この冬も積極的に街歩きの回数を増やしたいと思っています。