貧乏神のような考え方

◇天気、晴れ

今朝も寒いです、早朝の気温は零度近くまで下がったみたい。

週末は店番の担当です、例年ですと6月はスローな月ですが、今日は何故か来店が続いてまずまずの売り上げになりました、支払いなどもあるので助かります。

先週にNHKのニュース解説で奨学金の問題を取り上げていたのですが日本の貧困が深刻化、悪循環となってこの国の将来を脅かしていると思いました。「異都憧憬 日本人のパリ」という本があるのですが、これを読んでなるほどと思ったのは、若いときの貧乏というのは卒業する貧乏で、貧乏であることが夢をめざす活力源となっている。パリはそういう若人が集まってくる街であり人生をチャレンジする人が集まっていることが町の活気を生んでいる。

ところが日本が明治後半から大正、そして昭和の初期にそのような貧乏礼賛のコンセプトを輸入したときに、貧乏そのものが良くて金儲けは悪のような考え、日本的な清貧の考えにすりかわってしまった。そして日本の私小説で見られるような世界でも類をみない自虐的な貧乏自慢になった伝統が、今でも続いているような気がします。

しかし、貧困がグローバルな資本経済が加速している結果であるとすると、日本的な「貧乏は良いことだ」というような価値観は危険だ感じます。奨学金などの問題を議論する中で、そういう貧乏神のような考え方も変えていく必要があると思いました。

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