油屋さん

◇天気、快晴。

朝、コーヒーとトースト。車が修理中なため今日は山小屋から店まで歩いて行く。山小屋は標高1000メートルを走る林道沿いにあり、古本屋は標高900メートルの旧中山道にあるため、山小屋から100メートルほど浅間山を下山することになる。9月の中旬を過ぎているのに夏のような一日、高原の追分も今日は暑い。店に着く前に油屋さんの前を歩いていると、掃除をしている油屋さんのお嬢さんがいたので挨拶。油屋さんは今年ご不幸があったため営業をしていないのだが、古本屋に来るお客さまのなかにも「油屋」さんに泊まりたいという人がいることを伝える。なにしろ「油屋」さんは堀辰雄が書斎のように使った部屋がそのまま残ってるのだ。昭和の渋い雰囲気を残している「油屋」さんが「営業再開してくれれば嬉しい」とエールを送る。そこへ蔦屋さんが通りかかり、蔦屋さんの建物の話しにもなり、追分の今の景観の話しにもなる。我々の大家の「柳屋」さんは江戸時代の建物を復元してくれて古本屋をさせてくれているわけだから、ぜひとも古本屋を成功させなければいけないと決意を新たにする。

立ち話をしていて開店は少し遅れたのだが人通りは皆無。今日の追分は、追分らしい静かな一日でありました。売上げは少ない中、古いミステリーと鉄道関係の古い雑誌の買取りが1件あり嬉しい。夜は「ゴンザ」さんで定食。新着アップ9冊。