今年の振り返り(2)

◇天気、曇り時々雪

今年最後の営業日は小雪が舞う寒い一日、ホワイトクリスマスになりました。ストーブをガンガン焚いて今年の営業を無事に終えることができました。今年もたくさんのお客様に支援していただいたことを感謝致します。

さて今年の振り返りの2回目は古本業界の環境的なことを振り返りたいと思います。まず長野古書組合の活況をあげなければいけません。長野古書組合はネット専業の若手組合員の加入を契機に非常に活発になりました。これは組合が古本屋が棲む生態系だと考えている当方にとっては朗報です。

一方、このネット専業古本屋さんの組合加入は全国的に起こっていて神保町の市場でも全国からネット系の参加者が来ています。そして店舗営業をしてきた従来の古本屋は減少が続いています。

そういう業界トレンドの中で、ブックオフや即売会で安売りされている古本のセドリが爆発的に流行し、ビームセドリなる大量にセドリする手口も出現、その安くセドリした古本をアマゾンや一箱古本市で販売するというのも当たり前の世の中になりました。

さらにアマゾンでは価格をプログラムでプライシングする値下げ競争の激化で1円本が続出するという世界的にも稀有というか愚かな事態となっています。このネットでの不毛な過当競争は牛丼戦争と同じで、全古書店疲労困憊させ、サービスと商品の劣化をもたらしています。

店舗で営業する「村の古本屋」としては、そういう環境であるがゆえに、店舗で付加価値をつけるような努力をすることで、逆にネット環境に飽き足らないお客様に支援してもらえるビジネスチャンスではないかと思っています。